【水戸 vs 愛媛】近藤慎吾選手「心の底から感じる『楽しさ』が生み出す一体感。全員の力で勝点3をもぎ取る」

2019年11月9日(土)


第36節柏戦、今季初出場初スタメンを飾った浜崎拓磨が1得点1アシストの活躍を見せ、チームの勝利に大きく貢献した。そして、試合後のインタビューで語った言葉が今の水戸の状況を表していた。

「常に全員で準備してきたことによる勝利だと思います」

浜崎だけではない。柏戦で同じく初出場して好セーブを連発したGK村上昌謙、第39節山形戦で左サイドバックとして躍動した外山凌など、ここまで出場機会に恵まれなかった選手たちの活躍がチームを活性化している。その姿が浜崎の言葉に偽りがないことを証明した。

特に浜崎が強調したのが、メンバー外のトレーニングの意識の高さであった。

「メンバー外のトレーニングでも手を抜いている選手はいない。1試合もベンチ入りできていない近藤慎吾さんが誰よりも真剣にトレーニングに取り組んでいる姿を見たら、決して手を抜くことはできないし、ちょっとでも緩いプレーをしたら、本間幸司さんから厳しい言葉が飛んでくる。そういう雰囲気で練習できているから、調子を上げることができているんです」

“水戸のレジェンド”と呼ばれる本間幸司だけでなく、近藤慎吾の存在の大きさも浜崎は力説した。

明治大学出身の近藤は卒業後、サッカーの道には進まず、証券会社に就職。社会人として実績を積んだ後、2014年に大学の同期である日本代表DF長友佑都のマネージャーに就く。そして、昨年に「30歳過ぎてから全盛期を迎えることを体現してほしい。Jリーガーを目指してみないか」という長友の言葉を受け、一念発起してJリーガーへの転身を決意。長友らのサポートを受けながら、10年のブランクを取り戻すために厳しいトレーニングで自らを鍛え上げた。そして、今季開幕前に練習生として水戸の練習に参加。アマチュア契約ながらも契約を勝ち取ってみせたという異色の経歴の持ち主である。

しかし、開幕から現在に至るまで出場機会はめぐってきていない。それでも、近藤は日々のトレーニングで気持ちを落とすことなく必死に取り組み続け、ピッチ外では栄養管理を含むコンディション作りにぶれることなく励んできた。そうしたサッカーに対する真摯な姿勢が、浜崎の言葉が示すように、周りの選手に好影響を与えてきた。

「悔しいどころか、うれしいですし、楽しいんです」。近藤は現状について満面の笑みを見せながらそう語った。「僕だけかもしれないですが、日々の練習でやり切っているという思いが強いんです。出場機会を得ている選手や失っている選手がいると思うのですが、練習で一体感を持ってやり切ったうえでのレギュラー争いなので、悔しさはあると思いますが、誰もが素直に出場している選手を応援できる雰囲気がこのチームにはあると思うんです。お互いをリスペクトしている。だから、楽しさの方が上回っているんです」

1試合も出場していない選手が心の底から「楽しい」と言える雰囲気こそが今の水戸の強みであり、32歳の近藤の姿勢が今のチームの雰囲気に少なからず影響していることは間違いない。1試合も出場していない。それでも近藤はこのチームに欠かせない存在であることを日々の取り組みで証明してきた。戦っているのは試合に出ている選手たちだけではない。日々の練習における切磋琢磨の成果がピッチに表れるのである。今節愛媛戦、全員の力で勝点3をつかみ取る。そして、夢に向かって突き進む。

文:佐藤拓也(水戸担当)


明治安田生命J2リーグ 第40節
11月10日(日)14:00KO Ksスタ
水戸ホーリーホック vs 愛媛FC
ケーズデンキスタジアム水戸(水戸ホーリーホック)
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